研究論文

パパイヤ発酵食品(FPP)は、BALB/cマウスにおけるN−メチル−N−ニトロソウレア誘発性 肝細胞がんの進行を制御する

FILE2016

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Fermented papaya preparation modulates the progression of
N-methyl-N-nitrosourea induced hepatocellular carcinoma in Balb/c mice

Life Sciences. 151:330-338, 2016

要旨:
本研究の目的は、カリカパパイヤ由来のパパイヤ発酵食品(FPP)のBALB/cマウスにおけるN−メチル−N−ニトロソウレア誘発性肝細胞がんの進行を制御する能力を確認することである。
BALB/cマウスに、体重1kgあたり500mgの FPPを92日間与えると、N−メチル−N−ニトロソウレア(MNU)誘発性肝細胞がん関連の身体症状が軽減されただけでなく、血球数も正常化され、いくつかの主要な抗酸化酵素の増加(SOD: + 20%, CAT: + 81%, GPx: + 66.1%, GR: + 54.4%; P < 0.001 対 MNU コントロール) にも繋がった他、鉄還元抗酸化能を高め(+ 36.7%; P < 0.001 対 MNU コントロール)、肝臓の脂質過酸化反応を44.3%抑制した(P < 0.001 対 MNU コントロール)。
結果により、FPPには、酸化損傷に対して肝臓を保全し、MNUで誘発されたDNA構造の変異から肝細胞を守る効果があることが示され、肝細胞がんに対し免疫防御を制御し得る可能性が明らかにされた。

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