FPPについて

2008年ノーベル医学生理学賞受賞者リュック・モンタニエ博士が語る -FPPの可能性-

2003年6月16日、パリ ユネスコ本部内にある(財)世界エイズ研究予防財団にて、フジテレビ パリ支局によりモンタニエ博士へのインタビューが行われました。
その中でモンタニエ博士はFPPの可能性について次のように語りました。

Q:今、ヨーロッパではFPP(パパイヤ発酵食品)が非常に注目されていると伺っています。これだけ有名になったのはモンタニエ教授の影響が大きいように思いますが、教授はそもそもどういうきっかけでFPPに注目されたのですか?
10年以上前になりますが、第10回国際エイズ学会が横浜で開かれたとき、FPPを作っている林さんにお会いし、このFPPがエイズ患者のみならず、免疫力低下に苦しむ患者の苦痛を軽減できるのはないかと伺いました。当時はエイズに対する薬は、ほとんどありませんでした。そこで林さんとの出会いを契機に、私共はまず、アフリカでトリセラピーの治療を受けているエイズ患者を対象にテストを行いました。その結果、FPPだけでは効果がありませんでしたが、トリセラピーと組み合わせると、免疫の回復を助けることが分かりました。FPPの研究はアメリカやイタリアを中心に進んでおり、すでに多くの科学的結果が出ていることを知っていましたので、他の病気にも効果があると確信し、ヨーロッパ、特にフランスに紹介したのです。

※トリセラピー:三剤併用療法、三種類の抗HIV薬を服用する療法。
Q:教授が進められたFPP研究の結果について、分かりやすくご説明頂けますか?
まず、植物というものは、この世で最も優秀な化学者であることを認めなければなりません。植物は人類が地球上に現れる遥か以前に酸素から派生した有害な分子と出会い、それに対処してこなければなりませんでした。
人類は、この数百万年の間に植物が防御機能として自ら生成してきたものを、医療に役立てるために適用しているといえます。FPPはこのビジョンに沿ったものです。
FPPは非常に複雑な成分を持っています。今のところ、FPPの成分の中で何が効力を持っているのかは、分かっていません。
しかし、ひとつはっきりしている重要なことは、生のフルーツそのものではなく、酵母による発酵が、この有効特性を与えるのだということです。
この有効特性には2種類あります。ひとつは抗酸化性。酸素から派生した有害な分子を無害化します。そしてもうひとつが免疫刺激効果。FPPは免疫システムの効果を局部的、また全体的に刺激します。
Q:現在。SARSが問題になっていますが、FPPの免疫刺激効果は、SARSなどに影響を与えることができますか?
まだSARSについては正確なデータはありませんが、私は効果があると思います。なぜなら普通の風邪もウイルスによるものですが、FPPが風邪に対して防御効果をもっていることは既に分かっているからです。
風邪のウイルスはSARSに近いもので、コロナ・ウイルスとかリノ・ウイルスのようなものです。風邪をひいて数時間以内、つまり喉が痛いな...と思った時点でFPPを摂取すれば、風邪の進行はストップします。ですから、SARSにさらされる可能性のある人、蔓延地域に住んでいる人、患者と接する人などが予防として用いれば、大変助かると思います。
Q:では、FPPは病気になってからの治療だけでなく、予防として用いる場合が多いということですか?
そうです。病気にかかってからよりも、予防のほうが確かな効果が期待できるでしょう。他の病気についても、この方向で臨床実験を行うことを考えています。神経症の一種であるパーキンソン病の症状が重症化するのを予防するなどです。
Q:FPPの効果は、教授がローマ法王にパーキンソン病の治療としてFPPを差し上げたことで一気に注目を集めましたが、実際に効果があったのですか、またその効果は持続するものなのでしょうか。
アルツハイマーやパーキンソン病のような神経退行性の病気には酸化物が引き起こすストレスが大きく関わっています。つまり、体内の抗酸化性分子が減少するために脳細胞が死んでいくのです。これに関してはすでに確かな科学的研究結果がでていますので、抗酸化性の物を治療に用いることは充分、理にかなっています。そこで、6月にパウロⅡ世(2003年当時のローマ法王)にお目にかかったとき、FPPともう一つとても強い抗酸化性のある製品グルタチオンを差し上げました。1ヶ月継続してお使いいただくようお勧めしたのです。
私自身、予防のために摂取していることも申し上げました。
法王は試してみられるとおっしゃいましたし、実際に、その後数ヶ月のご様子を拝見している限り、法王のご健康は良好のようにお見受けしました。しかし、この件については直接、詳細な情報があるわけではないので、実際にこれらの製品で良くなられたのかどうかは断言できません。ただ、少なくとも、良好な状態を保たれていらっしゃるのであれば、ずっと摂取し続けておられるのだろうと思います。 今後、他のパーキンソン病患者の方々に対して、同様な治療を試みます。規則的・継続的に摂取すれば、症状は快方に向かい、また、他の薬の効果も妨げないことも分かっていますから。
Q:FPPはそれだけ効果がありながら、パーキンソン病の治療薬ではないのですね?
FPPは今のところ、医薬品ではありません。 パーキンソン病の治療薬に加えて用いられる栄養補助食品という位置づけです。
Q:栄養補助食品ということですが、しかし、将来的にはもっと先に進むことができるのはないのでしょうか?
我々は現在、実験室と臨床での実験を並行して行っています。実験室では複雑なFPP成分の何が効力をもっているのかを明らかにするための研究です。
一方、臨床に関しては、FPPの実効性が医学・科学界で幅広く認められるようにするための研究を行っています。そのために、エイズ、アルツハイマー、そしてパーキンソン病の患者の方々の臨床テストを積み重ねているのです。
Q:最後に伺いますが、教授はご自身でもFPPをご使用ですか?
はい。ただし、幸い、今現在慢性的な病気を抱えているわけではないので、常時摂取はしておりません。
先ほども申し上げましたが、例えば喉の炎症などの初期とか、鼻炎のはじめなどには摂取します。そうするとすぐに炎症は治まり楽になります。また、職業柄、海外への渡航が多いため、時差ボケによる体調のアンバランスを予防するためにも摂取しています。
【こぼれ話新聞記事】FPPローマ法王パウロ2世に
前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世は、在位23年余りで100回近い外遊を行い、「空飛ぶ聖座」の異名を持つほど精力的な活動を続けてきました。しかし、持病のパーキンソン病が進行したことで、実に800余年ぶりの在命中の退位説も浮上していました。
2002年6月、バチカンを訪れたリュック・モンタニエ博士が、法王の健康回復の為に・・・とFPPを直接手渡されたニュースは、イタリアの新聞にトップ記事として大きく報じられました。