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学術発表関連
2014/04/03学術発表関連
FPP ワークショップを開催
3月24日大里研究所にてFPPのワークショップを開催しました。
イスラエルより当研究所シニアディレクターのProf. Eliezer A. Rachmilewitz(イスラエルネタニヤフ首相メディカルコンサルタント)、Prof. Eitan Fibach(Hadassah-Hebrew University)を、USAよりProf. Chandan K. Sen(The Ohio State University Medical Center)を招き、FPPの最新研究発表を行いました。
Prof. Fibachが、細胞と動物におけるFPPの放射線に対する防御効果について発表しました。
動物実験ではFPPの優れた放射線防御の結果が確認され、ヒトの細胞においてもDNAへのダメージを防ぐことがわかり、今後原子力発電所などで働いている人々に貢献できる食品としての可能性を示されました。
医療分野においても、放射線治療や抗がん剤治療による副作用の改善や、免疫力低下の抑制ができるのではないかと考えられ、近い将来、臨床研究の実施に向け準備をすることになりました。
続いてオハイオ大学でⅡ型糖尿病患者を対象としたFPPの臨床研究を終えたProf. Chandanが、FPPは糖質であるにも関わらず、糖尿病患者の免疫を高めることが確認出来、糖尿病患者の感染症リスクの低下が期待できると、その優れた効果を発表しました。
この2題は、FPPの効果を示す上で非常に興味深い研究です。
前者は、FPPが抗酸化システムを活性化する働きによって放射線による酸化損傷のダメージや炎症を防御したことを示し、後者は、Ⅱ型糖尿病患者に対しては、マクロファージの代謝活性を急上昇させ、NADPHオキシダーゼ活性を高めることにより、多くのフリーラジカルを短期間に発生させた結果を示しています。
これは、まさにクルマのアクセルとブレーキにあたります。炎症がある時には、抗酸化システムがブレーキとして働くことでラジカルを消去し生体を防御する一方で、免疫が低下している時には、マクロファージの代謝活性を高め、アクセルとして働くことでフリーラジカルを発生させ、ウイルスを攻撃するのです。FPPの効果の両輪を示す非常に意義深いワークショップでした。
理事長 林の挨拶で FPPワークショップの幕が 開きました |
興味深い講演に皆真剣に聞き入ります |
Prof. Fibachの 細胞への放射線防御に対する 発表中 |
休憩する間も惜しんで、Prof. Chandanの Ⅱ型糖尿病患者への発表に |
Prof. Chandanの FPPへの情熱が熱く語られ、 ボルテージもマックスです |
研究発表終了後も場所をかえ、 熱弁が繰り広げられています |
いたるところで、討論がおこなわれ、 副所長の奥田も熱く語ります |
研究の打合せの合間にちょっと失礼して、 記念撮影!撮影時は笑顔です |
研究の成功からか素敵な笑顔が 伺えます |
岐阜の画家片桐乙日子先生が描いた絵の 大きさに驚きそのテーマに共感を示す Prof. Chandan |
今回のワークショップで 今後の研究の方向性が明確になり、 次回の研究への打合せに また華が咲いています |