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2022/03/18お知らせ

Long COVIDに対するFPPの可能性

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FPPによる感染症へのアプローチ


感染症予防の観点から、Wisdom Note Vol.1では、FPPは細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアのATP産生を促進することから、細胞のエネルギー産生が増加し免疫細胞が十分に働くことで免疫機能が高まることをご紹介しました。また、Vol.2では、FPPが唾液中の粘膜免疫で重要な働きをする抗体、免疫グロブリンA (IgA)産生を増加し外敵の侵入を防ぐ役割を解説しました。今回は、もう少し"免疫機能"を掘り下げてFPPの感染症に対する可能性について考えてみましょう。

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細胞のエネルギー生産工場として知られるミトコンドリアですが、最近の研究では、ウイルスに対する自然免疫に関与することが明らかになってきました*1。特に、RNAウイルスが自然免疫細胞内でミトコンドリアによって検知されると、ウイルスと戦うため、I型インターフェロンや炎症性サイトカインを作るといった免疫応答が進行します。つまり、ミトコンドリアの活性化は、自然免疫の司令塔を担うミトコンドリアを介した抗ウイルス自然免疫の誘導が効率的に働くための手助けとなるのです。FPPは、ミトコンドリアの機能障害を改善し活性化することから*2FPPの摂取により、"元気"なミトコンドリアから指示を受けたマクロファージなどの免疫細胞がすぐさま侵入者に対して攻撃をすることが可能となり、短期間での快復に繋がると考えられます。

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活性酸素種(ROS)には、"悪い"影響と"良い"影響をもたらす二面性の作用があります。体内のROSが過剰な状態である酸化ストレスの蓄積は、この"Bad" ROSにより細胞損傷や炎症が増加し、老化プロセスの加速、アルツハイマー病や糖尿病など様々な疾病の発症や進行に関与します*3, 4。私たちの身体には、Bad ROSを取り除くため抗酸化システムが備わっていますが、これは加齢に伴い低下します*3。その一方で、"Good" ROSは、免疫細胞がウイルスや細菌などの侵入者に対し、ROSを用いて攻撃・排除する生体防御に重要な働きをします。

FPPは、身体の正常な機能を維持するため、必要に応じてBad ROSの軽減と侵入者を攻撃するGood ROS産生を促進します。つまり、FPPは、抗酸化システムと免疫システムの双方を制御し、過剰な炎症反応から細胞を適切に守る働きをします。

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いまだ有効かつ安全な治療法が確立されていない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですが、その罹患後に倦怠感、頭痛、息苦しさ、集中力低下など日常生活に影響を及ぼす"後遺症 (long COVID)" に苦しんでいる方々がいます。この原因は、ウイルスによる過剰な炎症や、年齢・基礎疾患の有無・BMIなどの違いに加えて、酸化ストレス増加と抗酸化システムの著しい機能低下が報告されています*5, 6。この傾向は、若年層のみならず加齢に伴い顕著に現れることから、酸化ストレスを抑え、抗酸化システムを活性化することが、抗炎症化効果による症状緩和に繋がると考えられます。また、基本的なことですが、口から食べることが生きることに繋がります。そのため、免疫機能を活かすために栄養を摂ることは、早期快復を促すためにも大切です。


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FPPは、食欲不振など胃腸障害の改善*7に加えて、抗酸化機能の向上・抗炎症作用に対する効果と安全性が長年の臨床研究から証明されています。また、上気道感染症予防の立役者である唾液中のIgA産生を若年層だけではなく高齢者でも改善するため、感染症に対するバリア機能を高めることが可能です*8。その守りに加えて、ミトコンドリアの機能を維持し、ROS産生と抗酸化システムのバランスを適切に保つことが、過剰な炎症から正常な細胞を守り感染症を乗り越えるための鍵となります。いまだ有効な治療法が確立されていないCOVID-19の重症化や後遺症の予防や症状緩和に対して、FPPはメディカルフードとして新たな一助となる可能性を十分に有していると考えています。

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昨今の状況下で、健康維持のためにFPPにできることは何かを当研究所で議論を重ね、これまでに欧米の大学・研究機関で得た研究結果を元に、FPPによるCOVID-19の症状緩和や改善への可能性を下表にまとめました。

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上記の表はこちらから拡大版をPDFでご覧いただけます

引用文献:
*1. Yasukawa, K., & Koshiba, T. (2021). Mitochondrial reactive zones in antiviral innate immunity. Biochimica et Biophysica Acta (BBA)-General Subjects,1865(3), 129839.
*2. Dickerson, R., et al. (2015). Does oral supplementation of a fermented papaya preparation correct respiratory burst function of innate immune cells in type 2 diabetes mellitus patients? Antioxidants & Redox Signaling, 2(4), 339-45.
*3. Barbagallo, M., Marotta, F., & Dominguez, L. J. (2015). Oxidative stress in patients with Alzheimer's disease: effect of extracts of fermented papaya powder. Mediators of Inflammation.
*4. Okuno, Y., et al. (2018). Oxidative stress inhibits healthy adipose expansion through suppression of SREBF1-mediatedlipogenic pathway. Diabetes, 67(6), 1113-1127.
*5. Marotta, F., et al. (2012). Is there a potential application of a fermented nutraceutical in acute respiratory illnesses? An in-vivo placebo-controlled, cross-over clinical study in different age groups of healthy subjects. Journal of Biological Regulators and Homeostatic Agents, 26(2), 283-292.
*6. Kumar, P., et al. (2022). Severe glutathione deficiency, oxidative stress and oxidant damage in adults hospitalized with COVID-19: Implications for GlyNAC (Glycine and N-Acetylcysteine) supplementation. Antioxidants, 11(1), 50.
*7. Lorenzetti, A., Marotta, F., Kumar, N., et al. (2021). Leaky Gut and Post-Prandial, Redox and Inflammatory Markers in HRT Treated Menopausal Females: Benefits by a Pharma-Grade Fermented Papaya Preparation (FPP-ORI) Clin Pharmacol Biopharm 2020; 9(2):193,
*8. Paul, B. D., et al. (2021). Redox imbalance links COVID-19 and myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome. Proceedings of the National Academy of Sciences, 118(34).