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社会活動

2018/06/11社会活動

第58次南極地域観測隊 越冬隊員の伊藤太市さんが
大里研究所を訪問! 2回目の「南極教室」を開催しました

2018年5月22日、大里研究所にて大野町立北小学校の6年生39人が南極観測隊員の伊藤太市さんと直接対面して、南極についての話を聞く特別授業「南極教室」を行いました。

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昨年9月に第1回目の「南極教室」を開催しており、その際は南極の昭和基地にいる伊藤さんと大野町立北小学校の当時5年生であった生徒らがインターネット回線を通じて交信しました。
伊藤さんは第55次から南極地域観測隊に選ばれており、第58次では初めて越冬隊に参加され、今年3月末に帰国したばかりです。

大里研究所 理事長 林の「伊藤さん!お願いします!」という呼びかけを合図に、南極で働いていた際の服を着た伊藤さんが生徒の前に登場しました。
授業では、伊藤さんは南極で設営のチームで雪上車の専門家として、トラブルの対応や研究者や観測資材等を安全に運搬するなどの仕事をしていたことの紹介がありました。また、前回の交信後には昭和基地から約1000km離れたドームふじ基地に行っており、ドームふじ基地は標高3810mにあり、空気は平地の半分ほどで、夏でも気温は-40℃で動物や細菌はいないという過酷な環境の説明に生徒たちは驚いた様子でした。
その後、美しいオーロラやアデリーペンギンの可愛らしい姿を映した動画や、カップラーメンが凍ってしまっている写真などの紹介もあり、クイズも交えながら授業は楽しく進みました。
最後に伊藤さんは実は勉強嫌いであったことを明かし、それでもなぜ南極観測隊として南極に行けたかというと、とにかく友達をいっぱい作ったこと、自分が好きな仕事に出会えたこと、その世界でトップになろうと必死でがんばったこと等を挙げました。
皆さんも人を思いやり、感謝して笑顔を大切にして自分の目指した世界でプロフェッショナルになって下さいと語りかけました。

その後の質疑応答では多くの生徒から質問が出ました。

質問の一部をご紹介します。
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Q.日本は暑いと感じますか?
A.とても暑く汗をかいてしまいます。4月に花見に行きましたが暑くて花見どころでなかったです。

Q.帰国直後は時差ボケで辛いですか?
A.時差は6時間ありますが、時間をかけて戻ってくるのでその間に調整され問題はなかったです。

Q.日本と南極で違うことは何ですか?
A.日本は電気も水も使い放題であることです。でも、その電気や水も誰かの仕事のおかげで使えているのだなと思います。

Q.どうしてこの仕事をはじめたのですか?
A.元々、スキーをやっていたことがきっかけで圧雪車に乗る仕事につきました。

Q.南極にあったもので日本にあったらいいなと思うものはありますか?
A.日本になんでもありますが、越冬隊33人の仲間との生活が日本でできたらいいなと思います。仲間とは家族のように仲良くなったので離ればなれになるのは寂しかったです。ものより仲間が一番でした。
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南極で採取した氷に水をかけると閉じ込められていた空気がパチパチと大きな音をたてて出てくる様子を聞いたり、伊藤さんの南極での防寒着を着たりする体験の時間もありました。生徒たちは氷に触ったり、分厚い防寒着に驚きながら着たりと、楽しそうな様子でした。
実際に南極に行っていた伊藤さんから聞くお話はどれも興味深く、貴重な時間となりました。

この様子は、5月22日に岐阜放送の「Station!」内で放映され、中日新聞(5月23日付)、岐阜新聞(5月24日付)、大野町のFacebookにも掲載されました。

大野町Facebook記事はこちらから(外部サイト)
https://www.facebook.com/gifu.ono.town/posts/1817515275211622

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