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学術発表関連
世界初! オハイオ州立大学のグループ、FPPが糖尿病患者の免疫系を向上させることを確認
2014年9月30日 Antioxidants & Redox Signaling Journalに掲載されました
大里研究所は、糖尿病患者さんこそ世界で最も糖を必要とする患者さんであり、その糖を生体内に糖として残すことなくエネルギーに変換することができれば、患者さんの免疫を維持出来るのではないかと推測し、過去の多くの臨床研究からFPPをそのための有力な候補として考えてきました。
今回オハイオ州立大学研究グループは、まず、糖質であるFPPが糖尿病患者さんに対して安全であるかどうかをテストし、安全を確認後、治験を開始しました。
結果、FPPは糖尿病患者さんの免疫力を高めることが世界で初めて確認されました。
また、FPPがミトコンドリアの呼吸を刺激し細胞のATP産生を促すことから細胞のエネルギーが増加、その結果抗酸化システム並びに免疫システムが活性化され、抗炎症効果を示すというメカニズムがわかってきました。
掲載された論文の要約は以下の通りです:
FPPは、抗酸化物質として知られる栄養補助食品であり、活性酸素種 (ROS)、すなわち「bad ROS」を除去する一方、『呼吸バースト』に必要な「good ROS」の産生を誘導することが報告されている。
2型糖尿病患者の高血糖状態に対するFPPの効果を調べるにあたり、FPP (9 g/日、6週間) の経口投与の安全性を調査した。
末梢血の採取はベースライン時とFPP摂取中および摂取終了後に行われた。
『呼吸バースト』で誘導されたROS産生を測るため、空腹時血糖に加え、脂質プロファイル、糖化ヘモグロビン(HbA1c値)、および脂質/タンパク質の過酸化反応を、各来院時に測定した。
FPPの経口摂取は、血液パラメータ等の結果には影響を与えないが、末梢血単核細胞の『呼吸バースト』を誘導した。
ヒト単球性白血病細胞THP-1細胞は、糖を主成分とするFPPを与えた時に、細胞のATPおよびNADPH濃度が上昇したが、グルコースのみでは同様の効果は示されず、グルコースに依存しないFPPの成分が細胞のエネルギー増加をさせることが示唆された。
また、FPPを与えたTHP-1細胞は、グルコースのみで処理した細胞と比較して、より高いミトコンドリア膜電位(Δψm)と、酸素消費を示した。
以上の我々の観察から、FPPは2型糖尿病患者の『呼吸バースト』を誘導する機能を修正する可能性をもつ食品であると考えられる。
FPPによる細胞のATP及びNADPH産生の誘導
FPP処理された単球におけるミトコンドリア膜電位および酸素消費量の上昇