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FPP エビデンス・シリーズ3
〜イタリア国立衛生研究所によるテロメア研究〜
テロメアの長さが健康長寿の秘訣?
染色体の末端にあるテロメアは、細胞分裂を繰り返すたびに短くなり、ある一定の短さに達すると、細胞分裂が不可能な「細胞老化」という状態になってしまうことから「命の回数券」とも呼ばれています。
テロメアを伸ばす発酵食品FPP
加齢研究に適したマウスモデル(C57BL/6J)を用い、生後6週のマウスを毎日FPPの水溶液を与えるグループと、毎日水道水を与えるグループ(コントロール)に分けFPPのテロメアへの影響を検証しました。10ヶ月後に、両方のマウス群の骨髄および卵巣から採取したテロメアの長さ、テロメラーゼ(テロメアを伸長させる酵素)の活性を測定しました。
結果、毎日FPPを与えることで、骨髄におけるテロメアは4倍に、卵巣におけるテロメアは3倍近い長さになり、血漿中のテロメラーゼ活性も有意に増加しました。
テロメアを伸ばすとともに
優れた抗酸化パワーを発揮
テロメアは高ストレス、喫煙、肥満などでも短くなることが知られており、これらは酸化ストレスとも相関すると言われています。酸化ストレスとは、過剰な活性酸素種 ( ROS ) による損傷が、抗酸化システムの身体を守る働きを上回った状態のことです。本研究では、先に述べたテロメアの長さとテロメラーゼ活性に加え、身体の抗酸化システムの働きにより産生される血漿中の抗酸化物質 (GSH, SOD-1) と 活性酸素種 (総ROS) の値を測定しました。結果、FPPを摂取することで抗酸化物質が増加し、総ROSが減少しました。特にグルタチオン(GSH)の増加は顕著で、約7倍に増加しました。
グルタチオンはからだのサビ取り (抗酸化) に働くため、アンチエイジング (老化防止) 効果で注目されています。年を重ねることで抗酸化能力が低下しROSが増加しますが、FPPを10ヶ月間毎日摂取することで、酸化ストレスが改善されることが示されました。FPPは、テロメアを伸ばすとともに、酸化ストレス改善によりテロメアの短縮を抑制することから、細胞寿命を長らえる可能性が示唆されました。
【引用文献】 Beneficial Effects of Fermented Papaya Preparation (FPP®) Supplementation on Redox Balance and Aging in a Mouse Modell:Antioxidants 2020, 9(2), 144
本研究を発表したイタリア国立衛生研究所ファイス教授(Prof. Stefano Fais)らは、2019年1月に、FPPのメラノーマ(悪性黒色腫)の増殖抑制効果*についても発表しています。
- Oral Administration of Fermented Papaya (FPP®) Controls the Growth of a Murine Melanoma through the In Vivo Induction of a Natural Antioxidant Response.: Cancers (Basel). 2019 Jan 20;11(1)
ちょっと一息...
テロメアの長さが健康長寿の秘訣?!
テロメア(telomere)は、ギリシャ語の「telos(末端)」と「meros(部分)」から作られた言葉です。
染色体の末端に存在しているこのテロメアには、DNAの分解や修復から染色体を保護し、染色体の安定性を保つ働きがあります。人間の身体は、数十兆の細胞から構成されており、これらの細胞が絶えず分裂することで生命を維持しています。しかし、染色体を保護しているテロメアは、細胞が分裂するたびに短縮してしまうため、テロメアが一定の長さより短くなると、染色体の不安定化がおこり、細胞老化という状態になります。細胞が老化することで、細胞が作り上げている臓器の老化も見られるようになります。テロメアの長さが健康長寿に関係しているのではないかと言われるのはそのためです。